木下あかりの地下ラボ

地上はまぶしい。

♪C91お疲れ様でした、並びに新年のご挨拶

◆C91お疲れ様でした。

といいつつ、もう松の内もだいぶあけて、こんな時期ですが、あけましておめでとうございますw 疲れが祟ったのか、正月から38℃を超える熱を出して、ぶっ倒れておりました。まぁ、その後はゆるゆる休みをーというあたりで。

おかげさまで、コミケ当日は色々な方に足を運んでいただき、SBSR本は目標だった半分超がはけましたー! いぇい! 残りは20部程なのですが、こちらは予定通り個人通販という形にしようかと考えております。ブースとか、何かのサービス使った方が楽なのかなー? 却って手続き面倒かなー? と、まだどうしようか悩んでいるので、お待ちくださいませ。1月中旬には案内出来るようにしたいです。

今回は、この本の影響もあってか、SR関係で足を運んで頂いた方が多く、嬉しい限りでした。もちろん、いつものゆうちゃ本や、なろうペーパーを目当てに来ていただいた方もおられ、そちらもありがとうございます。

ゆうちゃ本はコピー本だったのですが、予告通り夏に再編集して再録予定。なろうペーパーも加筆して、後日ここにテキスト版として掲載予定です。

 

◆そんなこんなで、次の野望。

今回SBSR本を作るにあたって、実はふたつほど没企画があったのです。それを、夏にはやってみたいかなーと思うところがありまして。まぁ、実行できなかったのは、冬は準備時間がなかったのと、一度は自由に本作っときたいなーというのが、大きな理由でした。なんとなくお察しいただけると何よりですが、まぁ夏に出来るとも限らないんですけどね……。

ついでに、なろうペーパー書いたら、やっぱり紹介を恒常的にやりたいよなーと思うところもありつつ、私事ですが転職活動もしないと、なあたりで、夏コミも申し込む予定ですが、確実にだすよ! と予告出来るのは、ゆうちゃ本vol.3のみになるかと思います。あるいは、作るなら塩本作る可能性も微レ存。

春になったら4期生入ったり、辞めちゃう子もいるよなーとか思いつつ、先のことは自分がどうなっているか、一番わかりませんからね。色々、気長にお待ちくださいませ。

♪C91の頒布物など

◆ご無沙汰しております。

ここに報告すらしてませんでしたが、C91もサークル参加します。

2日目(30日)東R-32a「ひなたあかり」にてお待ちしております。今回は、コピー本でだした夏のスペルバウンドshowroom本を、がっつりと本にしてだしたかったので、そっちをメインに書いて仕上げました。そっちの作業量が多かったのと、ゆちゃ的イベントが12/25で、レポート書くにも印刷所間に合わないーということで、ゆうちゃ本はコピー本になります。夏に再録予定です。その他、やるやる詐欺が甚だしいなろうペーパーも今度こそ……1年ぶりに……!

当日は、どこかで休憩をするかもしれませんが、ほとんどずっとスペースにいると思います。SR関係でいろんな方にたくさん来るよー! と言って頂けましたが、ゆうちゃ関係、スペルバウンド関係、なろう関係、ついったーでのお知り合い関係、どなたでも挨拶だけでもお気軽にどうぞ!

なお、会った回数が少ないとかお久しぶりだと、顔を認識できているのか怪しいので、お名前もぜひ! 前回は、立ち去られた後に、そうだあの人だ! と思いだした事例もあったので……。

 

◆頒布物予定。

・新刊その1「SPELLBOUND SHOWROOM 2016 INTRODUCTION」(¥500)

声優事務所スペルバウンド附属養成所のshowroom紹介本。同事務所の、所属してる方からまだお仕事のないレッスン生の子まで、SR配信してるあの子この子のルームやパーソナリティ、お仕事履歴などを紹介しています。

夏のコピー本を全面改稿、というか、もはや書きおろし。とりあげたルーム数は、書きに書いたり40ルーム。SR内での関連イベントに関するレポート、初心者も1から読んでステップアップできるSRについてのコラムもご用意しました。

さらには、どっぷりハマったヘビーリスナー御用達、当たり障りの無さそうな範囲でまとめた、ルームやツイッターアカウントの一覧表も掲載してます。

今回もご好評なら、夏には更に企画を用意してだすかもしれませんので、気になる方はぜひ応援を。

 

・新刊その2「郁原ゆうふぁんぶっく まっちゃり日和vol.2.5」(¥100)

2016年下半期のゆうちゃのおしごとまとめ本です。ゆちゃ的クリスマスイベントのレポートと、いつものおしごとまとめ本です。作業時間と印刷所の締切の問題で、今回はコピー本になりました。

なお、1冊だけコピー本だとなんかぐぬぬなので、夏に改めて発行予定のvol.3に、再編集して再録したいと思ってます。 3月のミリオン武道館(チケット確保ー!)、1月のLTFリリイベ(当たれー!)とゆうちゃイベントが続くので、来年もさびしくないね!

 

・既刊「郁原ゆうふぁんぶっく まっちゃり日和vol.1~2」(各¥200)

vol.1はC89既刊、デビューから2015年末まで。vol.2はC90既刊。2016年上半期のおしごとまとめ本です。最近ゆうちゃを知った方も、合わせてどうぞ!

シリーズのコンセプトは、ちょっと見返したい時の情報まとめと、思い出を振り返って共感しよう、です。

既刊と新刊合わせて、なんとワンコイン¥500! SBSR本も合わせて買えば、なんと¥1000! お求めやすいぽっきり価格! 

 

 ・ペーパー「小説家になろう! おすすめ作品紹介2016」(無料配布)

そのまんまのタイトルですが、今度こそだすぞ! そろそろ、ただでさえ誰おまえ?って感じなのに、ますますなろうクラスタだという存在感を無くしつつありますが、スコッパー的な人でした。わたしの、なろう読書録とも。

 

 という予定になっております。それでは、ビッグサイトであかりさんと握手!

♪C90お疲れ様でした

◆C90お疲れ様でした。

 今夏は例年よりも比較的涼しく、過ごしやすい夏コミだった気がします。西3,4ホールに配置されたということで、どうなるのかなーなんて思ったりもしていましたが、エスカレーターも動いていて、移動はむしろ楽だった気がしますw

 おかげさまで、SPELLBOUND SHOWROOM本は完売しました。様子見で部数を絞ったのですが、これならもう少し用意してもよかったかなぁと思ったり。どうにも需要が読めなかったので、手に取れていない方がおられましたら、申し訳ございません。

 こちらの本ですが、現物を見て頂いた方にはわかる通り、PRESTARTとつけております。まぁ、PRESTARに引っかけたのは見ての通りですw C91ではコピー本ではなく、大幅に加筆修正して、上手くいけば+αを仕込み、もう少しちゃんとした本にする予定です。準備具合にもよりますが、今度は余るくらい刷れればと。

 そういう訳でして、今回の本は再配布の予定はありません。どうしても、という方がおられましたら、個別にお声をかけていただければ、ちょっと考えなくもないですが……。冬をお待ちいただけると幸いです。

 また、ゆうちゃ本はvol.1、vol.2と共に在庫は残っているので、新刊予定のvol.3と共にまた頒布することになるかと思います。ぎりぎりのスケジュールだったので、今回は反省点がわりと目立つなぁと。そういう意味でも、リベンジできるように、自分に言い聞かせ。

 最後に、なろうペーパーですが、案の定間に合わなかったので、予告通り、ついったーで久しぶりにやろうと思います。2年ぶりくらい……? ある程度準備が出来たら、どこかの日曜日を目途に、いつものゲリラ方式で書きおろしていきます。

 

◆ここまでが、コミケ

 サークルは今年は初日で、例年なら3日目は一般参加していたのですが、参加10年目にして、はじめてお休みしちゃいました。というのも、PRESTAR 1st FESTIVALに行っていたからでしたー。ざっくりというと、スペルバウンドの人達がたくさんでてるよー、なライブです。

 今回は、わたしが推している塩出美彩希さんが、ライブイベント初出演ということで、これは何があろうと応援しにいかなくてはいけない! とかけつけた次第。

 コミケ丸かぶりな日程は、次は勘弁してほしいですが、ライブはとても楽しかったです。なんていうか、いつものスペバ現場だ、という安心感。次回も10月に予定が決まっているんですが、また塩出さん出してくれませんかね! あと物販にも! 机バンバン!

 初めての御出演ということで、こんなフラスタも送らせて頂きました。

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 すごく素敵なフラスタになりました……。喜んでもらえてたら、なによりな。

 今回はわたしの時間に余裕がなくて、個人で送っちゃいましたが、また出す機会があれば、次はファン一同みたいな形で出したいなぁ……。

♪C90の頒布物など

◆ご無沙汰しております。

C90でも冬に引き続き、無事スペースを頂きましてサークル参加になります。

1日目(12日)西m-32a「ひなたあかり」にてお待ちしております。基本的には、ずっとサークルスペースにいるのですが、お昼過ぎくらいに自分のお買い物しに少しスペースを離れることがあると思うので、わたしとご挨拶したい方は、ついったーで動向でも見てもらえると。

また、3日目(14日)は一般参加もせず、PRESTAR 1st FESTIVAL@秋葉原Club Goodmanに遊びにいっているので、暇な時間にご挨拶することが可能ですw 

 

◆頒布物予定。

・新刊その1「郁原ゆうふぁんぶっく まっちゃり日和vol.2」(¥200)

2016年上半期のゆうちゃのおしごとまとめ本です。アイドルマスターミリオンライブ3rdツアー仙台公演のレポート、ニコ生ゆうちゃのゆう遊自的の感想・ロケ地情報、その他しんぐんの思い出語りなど。

vol.1がデビューから2015年度末まで、約3年分の情報量をまとめたのに対し、今回は半年分なので、わりと思い出語りなテキストが多くなっています。今後はちょっとした特集に力を入れる感じの方向性にしようかなと考えつつ。

コンセプトは、ちょっと見返したい時の情報まとめと、思い出を振り返って共感しよう、でやっています。

 

・新刊その2「SPELLBOUND SHOWROOM本」(¥100)

声優事務所スペルバウンド附属養成所の、レッスン生のShowroom紹介本。これだけだと知らない人には何が何やらですが、ざっくりというと、声優のたまごさん達がShowroomというストリーミング配信のサービスでやっている、ネット配信のルームと、配信者の彼ら彼女らを紹介していこうという本です。

コピー本になりました。今夏は体験版みたいな位置づけで、加筆修正等して、冬にしっかりした本に出来ればなぁという予定です。それでも、19ルーム紹介しております。なんかよくわからない人も、小銭の端数合わせでよろしければ!

どこにどのくらい需要があるか、わたしもよくわかっていないので、その辺の調査も兼ねています。

 

・既刊「郁原ゆうふぁんぶっく まっちゃり日和vol.1」(¥200)

C89既刊。デビューから2015年末までのゆうちゃのおしごとまとめ本です。情報量はかなり多め。ミリオン仙台公演でゆうちゃに興味を持った! なんて人に、ミリオン以外ではどんな活動をしていたのか、これを読めばまるっとわかる、そんな一冊です。

 

・ペーパー「小説家になろう! おすすめ作品紹介2016上半期」

作るつもりだったのですが、予定よりもSBSR本がおしたりなんだりで、ちょっと時間なさそう……。ダメそうなら、後日久しぶりについったーでやることにしたいと思います。楽しみにしておられた方がおられましたらごめんなさい……。

 

 という予定になっております。ご挨拶でも顔見せだけでも、たくさん会ってる方でも初めましての方でも、声優クラスタでもweb小説クラスタでもShowroomクラスタでも、どなたでもよろしければ声掛けていってやってください!

♪あかりが選ぶ2015年のなろうおすすめ10作品+α

◆C89(2015年冬コミ)で発行した、2015年版のなろうおすすめ紹介ペーパーより、少しだけ加筆修正版です。元が4ページのペーパーだったので、紹介作品をこれでもかと詰めたら、作品あたりの紹介文量が一言になってしまったのが反省点。

 こちらは、ツイッターでは画像のみあげたので、トゥギャッターはありません。

 

◆これが面白かった10選。

最果てのパラディン』作者:柳野かなた

 2015年に連載開始した異世界転生ファンタジーの中でも、かなり骨太な本格派。人類が放棄した最果ての死者の街で、3人の不死者に育てられた少年は、世界を救う聖騎士の道を歩み出す。

 異世界転生ものというよりも、もっとハイファンタジーのような雰囲気で、とても丁寧に物語が紡がれているのがわかります。まずはこれを読まないと、昨年は振りかえれないでしょう。なお、書籍化枠はこちらの10選とは別に設けていたのですが、年明け早々に書籍化も発表されました。この面白さなら、時間の問題だとは皆知ってた。

 

祝福の地 簒奪者と列柱の迷宮』作者:西東行

 迷宮の謎を解き、そこに封じられたる権標を得ることが、王として認められた証。王位を簒奪した男は、知恵を持つ少年と詩人を見出し、迷宮に挑む。これぞ本格ファンタジー。

 個人サイトからの転載作。これまた、なろうらしからぬハイファンタジー。謎解きを主体にした迷宮もの。

 

異世界でアイテムコレクター』作者:時野洋輔

 コレクションが趣味だった少年は、72の秘宝を収集させられる為に、大魔王の娘によって異世界召喚される。ひょんなことからアイテムを生み出す力を得た少年は、その力を活かしてアイテムコンプに挑む!

 『チートコードで俺TUEEEな異世界旅』が書籍化された作者の連載作。シリアスと軽妙さが奇妙に融合したような書き味は健在。抜け道を行く系の軽く読めるファンタジー。もう一つの連載作『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』も併せておすすめ!

 

奥多摩個人迷宮(プライベートダンジョン)~浸食してきた異世界迷宮』作者:武村比

 ある日突然現代に湧きだした迷宮。そこから素材を手にすべく探究を始める冒険者たち。あの名作、迷宮街クロニクルを彷彿とさせる、現代ファンタジーの決定版!

 そうそう、こういうのが読みたかったんだ! というわたしが待ち望んでいた、地に足のついた科学力で攻略していく系の現代ファンタジー。例に挙げた迷宮街クロニクルが、そうした迷宮の定着した世界観なら、こちらはその前夜というか、迷宮が社会に認知されて位置付けられていく過程を書いてるといえるでしょう。

 

セカンダリィ・ワールドRMT』作者:鏑木かなえ

 ひきこもり青年が、救済プログラムという名目で連れて行かれたのは、セカンダリィ・ワールドというVRMMO。借金返済を目指して活動する男だったが、陰謀の影が忍び寄り……。

 ネトゲものの醍醐味といえば、リアルとバーチャルの両面から、物語の確信に迫っていくことだとわたしは思っています。本作はそれが実にいいバランスで胡散臭くなり……第一部完! と終わってしまったので、人気が高まれば第二部がはじまらないかなぁ、と淡い期待を抱いています。

 

ハルジオン~口だけ野郎一代記~』作者:曖昧

 その男、春風紫苑は自己愛と保身の権化である。それでいて己を良く見せようと格好をつけ続け、全力で舌を回す。それゆえ、彼はあらゆるメンヘラにモテモテになり、世界的に取り返しのつかない道を歩み始める!

 現代異能バトルを、戦闘能力を持たない主人公が、口先だけで切り抜けていく綱渡りの極地がここに! ここまで二面性が極端な主人公は、くずはくずでも一周まわってすがすがしい!

 

銭(インチキ)の力で戦国の世を駆け抜ける。』作者:Y.A

 『八男って、それはないでしょう!』の作者が書く、カネの力で戦国時代を無双する、ようなお気楽天下統一ストーリー。

 戦国ものにありがちな殺伐とした空気も、戦争だ……! という滾る熱がある訳でもなく、信長の下で、戦は金にあかして種子島弾幕をはり、美味しいもの食べて楽しく平和に暮らすのが一番だよねーという、そんなのほほんとした作品です。こちらも気が付いたら書籍化も決まってたり。

 

信頼関係は第二次世界大戦を勝利に導く』作者:blue moon

 目が覚めたら、そこは1885年、世界大戦前夜の大日本帝国。警官の父を持つ藤伊家の長男に転生した男は、海軍へと入隊し、母国の勝利、というよりは保身を求めて暗躍を始める。

 こう、最近は無性に第一次大戦あたりを舞台にした、戦記ものを読みたくなっているお年頃です。潜水艦とか、塹壕とか、戦車とか、そういうガジェットも勿論なのですが、微妙なパワーバランスの列強間をとりまく、外交戦が面白いのですよね。

 

チェス盤上の夢』作者:現代ゴリラ
 プロ棋士への道を挫折した、元奨励会員の青年真田はアメリカにてチェスに出逢う。そこで出逢った天才少年ロバートと、ロシアの奇才ニキータ。交差し絡み合う、3人の数奇な物語。

 ここ数年、わたしは将棋にめっきりハマっているのですが、チェスはルールくらいしか知りません。興味無くもないけれど、詳しく知るきっかけもないしなぁ、となんとなく読み始めた本作。特に知識が必要という訳ではなく、チェス盤という世界をとりまくように生み出された人間ドラマです。こんな現代劇があったのかという、なろうの異色作。

 

会社がマジカル企業で辛い』作者:七色春日

 上司は13歳の魔法少女で、社長はマスコット。新しい職場はマジカルで、社会は理不尽に満ちている。そんな、クレイジーな現代の寓話。

 魔法少女というガジェットは、空虚な現代社会に放り込むと途端に異物感を発揮して、空回りをしはじめる。けれどその不条理な存在感は、社会に馴染めない私達の存在とどう違うのだろうか、なんてシリアスに考えてみたところで、今日もお賃金の為に働かないといけないサラリーマンは会社に向かって足を進めざるを得ないし、生きることは日々戦いなのだ。そしてそれは、魔法少女が今日も怪人と戦っているのと同じなのだと思う。


◆次はこれがくる? 3選。

ハイエルフと行く異世界の旅』作者:めたるぞんび

 裏山から行ける異世界は、かつて祖父が勇者だった異世界で。16歳の誕生日を迎えたその日から、エルフさんと一緒の休日限定勇者の冒険、始まります!

 良質なジュブナイル、という文句が脳裏に浮かぶファンタジー。ちょっとだけ背伸びしたような、少年の冒険譚です。

 

流浪の国のルフィーネ~残念なサキュバス転生の結果』作者:芳井暇人

 元ヒキニートのおっさんの魂と、勇者との決戦に敗れたサキュバスの魔王の美貌、2人の存在は混じり合い、非常に残念な美幼女が誕生する。戦乱の中、流れに流され、やる気のないルフィーネの明日はどっちだ!

 異世界に転生して、真面目にやり直すでもなく、チートで無双する訳でもなく、スローライフを堪能することもなく、流されるままにまぁそれでいいや、と過酷な運命を背負ってるはずだけど、とにかく残念な感じが先にくる主人公。そんな斜め下を流されるような物語なのに、どこか愛嬌があって魅かれてしまうのは、サキュバスの魅了なんでしょうか……。

 

ペテン師は異世界で静かに暮らしたい』作者:カタザト

 平穏無事に暮らすこと。それは人間にとって一番の高望みだ。いかがわしいコンサルタントだった男には、異世界に流れ着いても、静かな生活は手に届かない。押し寄せる災難を、嘘とはったりで乗り切る転移譚。

 ノワールな世界観で、口先だけを頼りに生き延びようとする主人公。権謀術数と暴力と。こうした裏街道をいく、騙し騙されなサスペンスを書かせたら、この作者の右にでるものはなかなかいないでしょう。

 

◆書籍化作品ならこの5選。

人狼への転生、魔王の副官』作者:漂月

 人狼の魔術師に生まれ変わった男は、魔王軍の中堅幹部として、今日も人間と魔物の間をとり持っている。時には街を治め、時には戦場をかけ、笑顔で敵を威圧する黒狼卿の活躍を見よ!

 中間管理職系主人公の、ファンタジー戦記。と思っていたら、だんだん出世してきたというか、自分の立ち位置を冷静に認めよう?と言いたくなるアレです。書籍版はアース・スターノベルより。

 

大陸英雄戦記』作者:悪一

 そこは魔法なんて空想な、中世欧州風異世界。転生して農民に生まれた少年は士官学校の門を叩く。大国に四方を囲まれて、地政学的に滅びる一歩手前の母国にて、頭以外不要などと揶揄される少年の戦いが始まる!

 ざっくり言うと、異世界でもポーランド分割されそうだよ!的な戦記もの。外交に、ゲリラ戦に、政争に、あちこちに振りまわされる主人公は、女の子にも振りまわされる鈍感少年。恋は戦争とはよくいったもので、勝利の為にはあらゆる手段が肯定されるのです。ちなみにわたしはフィーネさん派。こちらも書籍版はアース・スターノベルより。

 

その無限の先へ』作者:二ツ樹五輪(*´∀`*)

 そのダンジョン、無限回廊を攻略し続ければ、ありとあらゆる欲が叶うという迷宮都市。前世に現代日本の記憶を持つ少年は、奴隷のような境遇を抜け出し、その街へと足を踏み入れる。

 中世風異世界をベースに現代日本のエッセンスをこれでもかとごちゃまぜたような、そんな迷宮探索ファンタジー。だいたいコメディ。頭おかしい……というよりは、主人公がおかしい。いや、世界観がおかしいのか……? それでいて、いろいろガチなものもぶっこんでくる節操の無さが最大の武器で面白さなのか。書籍版はMFブックス。

 

ウロボロス・レコード』作者:山下湊

 錬金術を究めた先には不老不死があるという。転生したその男は、再び訪れるであろう死を恐れ、修羅の道を歩き続ける。傍には奴隷の少女を侍らせて。その過程に多くの死と犠牲を振り撒いて。

 今回の紹介の中で、たぶん一番倫理的にダメなやつ! よくこれを書籍化しようとしたな、といういろんな意味でえぐいやつ。だが、それがいい。でも、書籍版はヒーロー文庫。どう考えても、主人公はヒーローというよりアンチヒーローだよなぁ……。

 

異世界ダンジョンでRTA』作者:ユウリ

 RTA(リアルタイムアタック)、それは己がポテンシャルを振りしぼり、最速で目的を遂行しようとする、限界との戦い。突然異世界にやってきて帰れなくなった少年は、やけくそになってダンジョンのRTAを始め出す! 一度読み始めたら、止まれない爽快感!

 まったくの余談なのですが、ちょっと更新が少なくエタり気味だなぁと思っていたら、ちょうどペーパー版の紹介を書いてる時に更新されてびびったりしました。ここでまた紹介し直したら、更新されないかなぁとか思っていたり。書籍版は宝島社。

 

◆今年のオンリーワン賞。

プリンセス・オブ・オタサー』作者:みかみてれん
 住吉美卯はオタサーの姫ではない。彼女はゴスロリを着てツインテールを装備し、大学のサブカルなサークルでは3人の男子に取り巻かれているが、オタサーの姫ではない。彼女の元にプリオタ、全国で一番オタサーな姫を決める地下大会への、招待状が届く時、物語は動き出す。そう、世界で一番恋してる、あの少女を傍らに連れて。これがみかみてれんのおくる、最も新しい狂気。わたしはずっとこんな小説を待っていたのだ!

 『恋をしたら死ぬとか、つらたんです』から1年。これが、わたしの好きな頭おかしいみかみてれん作品の最先端だ! 

 

◆丸1年、ちゃんとした紹介活動をしていなかったので、あれもこれもと紹介したくなってしまっての取り上げ数になってしまいました。やっぱり定期的にやるのが大事ですね。